ゴエモン ひとりごとへ戻る

洗顔中先週の日曜日、我が家に新メンバーが仲間入りした。
名前はゴエモン。たぶんオス。知人の知人の知人、という全く知らない人が拾った子猫で、貰い手が見つからず、うちに流れ着いてきた。
現在の体重は650グラム。生後何ヶ月くらいなのだろう?さっぱりわからないまま、一緒に暮らしている。
と、ここまで書いた2002年7月21日の夕方、ゴエモンが食べたものをもどした。うちにはクーラーがなく、窓を全開にして扇風機を回していても、恐ろしく暑い。暑さのせいかな、と思ったところに2度目の嘔吐。さすがに心配になり、タウンページで日曜日も開業している動物病院を探し、連れて行く。
待合室は、なんとも不思議な空間だった。いろいろな動物を抱いているヒトが所狭しと座っている。我々も空いているイスを見つけ、ぐったりしたゴエモンを膝に座る。向かいにはゴエモンの何倍もの大きさの猫が首の周りにエリマキトカゲみたいなものをつけている。眼光が鋭い。隣りの床にはブルドッグがベターっと寝そべっている。なんなんだ、この威圧感は。
名前を呼ばれ診察室へ入る。院長先生の手の中で、ゴエモンは人形のようにおとなしい。「オスだと思うんですが…」「オスですね」「目やにがたくさんでるんですが…」「きれいなもんですよ」「生後どれくらいですか…」「2ヶ月くらいでしょう」と話しているうちに便の検査が終わる。「あっ、虫がいますね」
隣りの診察台では、大きなダルメシアンを囲んでお母さんと娘さん、関西弁の若い獣医さんが神妙に話している。「散歩の場所は木や花が多いですか?」「多いと言えば多いですが…」どんな展開になるのだろう、と耳を澄ましていると「オシッコに異常な量のスギ花粉が含まれています」
どんな症状でやってきたのだ?その大きな暴れるダルメシアンを担いで、関西弁のお兄さんは奥に行ってしまった。獣医さんは大変だ。
「もう大丈夫です」と院長先生は言ったのに、その夜と翌朝、ゴエモンはまた嘔吐した。
(2002.8.16)