美ヶ原での休日 ひとりごとへ戻る

樹遊んでばかり!と言われそうだが(ホントに・・・)「2004年もお疲れさま」旅行で美ヶ原へ行った。温泉に行こうか、海に行こうか、暖かいところへ行こうかとあれこれ(ちょっとだけ)考えた挙句、やっぱり山にいきつく。
ここ美ヶ原は標高2,000メートル。最近の山の上での宿泊といえば、小さなテントにMaster(かずおさん改名)と互い違いに所狭しと寝ることばかり。今回はちょっと豪華に(というより、冬ですし)王ヶ頭ホテルにお世話になった。
ホテルの送迎バスに乗り、林道をぐんぐん登っていく。あっという間に別世界。霧氷が見れるかしらと期待していたのだが、「今日、明日は残念ながら無理だろう」と運転手さん。それでも、雪化粧した木々の合間から青空が見え、それはそれは美しい世界でした。
ホテルに到着後、早速周囲を散策。まずはホテルの裏側、王ヶ頭へ。風が吹き上げ、恐ろしく寒い。北アルプスは雲の中。雪上車と美しの塔とひゃあひゃあホテルの正面側は、いくぶん風が弱まる。こちらはプリンのような蓼科山、八ヶ岳に富士山までくっきり見える。浅間山からは噴煙がたなびき、夏に歩いた根子岳と四阿山もしっかりわかる。歩いたことがある山を別の山から眺めるのは、どうして嬉しいんだろう。沈む夕日に、雪がうっすらとピンク色に染まるのを見て、部屋に戻った。
翌日。軽く吹雪いていて、空はどんよりとしているけれども、昨日よりは暖かい。ホテルの雪上車で美しの塔まで連れて行ってもらう。
雪はさらさら、どこを歩いても気持ちが良い。そして、見渡す限り白の世界。空との区別がつかない。ごろんと寝転んで、この静かな空気に沈みたかったけど、他のお客さんもいるし、なによりやっぱり寒いので、適当な時間で雪上車の中へ戻る。
そんなことを書いていたら、中学生の頃、学校生活に行き詰っていて、父に「高いところへ行きたい」と頼んで連れてきてもらったのが美ヶ原だと思い出した。あれから十年以上たっているけど、何が変わり、何が変わっていないのだろう。
山を降りたら、松本の街も大雪。埼玉も大雪。そんな2004年の最後の日でした。
(2005.2.15)